【感想】ようこそ実力至上主義の教室へ 2「実力至上主義ってなんだよ」
ラノベ貴公「めんどくさい話が面白いってわけじゃねえんだよ……」
生徒の全てを実力で計る、完全実力主義の教育学校・高度育成高等学校。最底辺のDクラス所属の綾小路清隆は、心優しき美少女・櫛田桔梗に懇願され、Cクラスの陰謀で停学の危機に陥ったクラスの不良・須藤を助けることに。隣人たる堀北鈴音にも声を掛けるが、彼女はなぜか消極的。聡明な鈴音から唯一示されたヒントは、クラスメイトの地味少女・佐倉愛里の存在。事件の鍵を握る彼女を追跡するうち、清隆達は愛里の隠された秘密に気付き…。さらにはBクラスの謎の美少女・一之瀬も加わり、須藤の救済に挑む!大人気クリエイターコンビが贈る、新たな学園黙示録第2弾!?
*注意ネタバレ
おそらく天才でないおおよその人間というのは認識欲求持っていて、同時に目立ちたくないという葛藤がある。出る杭は取り除かれるものだから。
それを普遍性と呼ぶのであれば、佐倉愛里とは、最も普通に近いのかもしれない。
というわけで二巻。取り立てて面白くはなく退屈でもないというか、評判ほどでもなくない? まあ兎に角、感想。
面白かったところとしては中盤から綾小路が展開を読み切っているところかな。一人称視点のくせに行動がブラックボックスで気持ち悪い(褒め言葉)。終盤で伏線が上手くハマっていくのが気持ちいいですね。
綾小路自身、謎の多いキャラなわけですが、薄々とその実力を垣間見せている。なかなかに面倒な主人公だが、悔しいことに次巻が楽しみだ。
ただ個人的にストーリーが退屈過ぎた。冒頭で目撃者が佐倉と開示されてる時点で目撃者探索パートに面白味が全くなかったし、目撃者が見つかったところで云々須藤が免罪になったところで云々の件は一回聞けば十分なのに登場キャラの頭が悪いせいで何度も説明されてストレスがマッハ。さすがDクラスですねぇ! 皮肉と見せかけてストレートな罵倒。
極めつけに本題の佐倉が抱える問題についてだがこれはガッカリ。展開が予想できる上に佐倉の性格がひたすら面倒でウジウジグダグダ親密度を上げて、最後はまぁこうなるよねーな終わり方。ギャルゲーでいうハズレルートのごとしである。
うーん。二巻のこのチープ感よ。佐倉にしてもCクラスにしてもそうなんだが、キャラのテンプレ小物臭がすごい。あと須藤とかetc。後半の策は面白かったが策がハマりすぎて安っぽさがないとは言い切れない。
シリーズとしては期待しているけど内容はイマイチな二巻でした。三巻から本気出すらしいからな。待ってろよ三巻。
ようこそ実力至上主義の教室へ 2<ようこそ実力至上主義の教室へ> (MF文庫J)
- 作者: 衣笠彰梧
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