【感想】ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVI ―ワン・サマー・デイ―
ラノベ貴公「やだ、レンちゃん恰好いぃ……」
第三回スクワッド・ジャムの死闘から約一ヶ月。
全国各地に散るSJプレイヤーのもとに、ある一通のメールが届く。それは、過去三度開された大会の上位入賞チームのみが参加できるという新ゲーム、“20260816テストプレイ”への招待状だった。
GGOの運営会社《ザスカー》からの依頼によって開催されるスクワッド・ジャムとは全く趣旨の異なるゲーム。そのミッションとは、最新AI搭載の敵NPCが守る“拠点”を攻略するというもので――。
SHINCと交わした再戦の約束を果たすため、消極的ながらも参加を決意したレン。彼女が目の当たりにするNPCの脅威とは。
時雨沢恵一&黒星紅白が贈る“もう一つのソードアート・オンライン”第6弾が登場!!
本作もついに六シリーズ目! SAOAGGOⅥOSD! 略す気がない。
前作までと異なり今回はプレイヤーvsNPCの構図。うんまあなんというか……
あらすじを読んだラノベ貴公「でもピトフーイさん裏切るんでしょう?」
理性「やめなされ」
はい。読みます。
いつもの如く、レンちゃんこと子比類巻香蓮さんの思春期パートから物語は始まります。バレー部や美優ちゃんとのお喋りが何とも程よい。もう銃なんて握らずにゆるふわ百合学園コメディでいいんじゃないかな……とちょっとだけ思った。
っていうか挿絵の美優ちゃんかわい過ぎませんかっ……!?
いやまあそれを言ったらバレー部のロリっ子たちもかわいい。もうなんっていうか、端的に言って生まれ変わったらこの世界に転生したい。(小学生並の感想)
ラノベ貴公「はい、というわけでリアルパートが終了したわけですけども(真顔)」
理性「(真顔)やめなされ」
なんでや! なんでGGOなんてするんやっ……!
ということで本編スタートです。
NPCなんて雑魚ですよねぇ~??? などとフラグを立てつつも対NPC戦のイベントが始まる。
案の定フラグは回収されてしまうわけですが、その戦闘描写の細かさ足るよ。銃やら立地やらやたらと精緻。
その間に、銃身の交換ができる人はやってしまいます。連射を続けると過熱して命中精度が落ちるので、予備銃身に取り替えるのです。
マシンガンの銃身交換は実に簡単で、ロックを外して銃身をハンドルごと取り替えるだけ。手慣れた人なら、数秒あれば終わります。
ストレージに入れてある予備の弾薬ベルトを取り出すのも、彼等は忘れません。左手の操作で実体化した弾薬は、そのまま背中に自動的に格納されて、リンクが結合します。現実にはありえない便利さです。
(ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅥ ─ワン・サマー・デイ─ 第三章より抜粋)
銃身を換えるのになぜベストを尽くしたのか……。
まあそんなマニアックさというか時雨さんの趣味全開感が本作の魅力なわけですね。NPCがなぜ強いのか、どのくらい強いのか、GGOでは異例の協力プレイをする価値があるのか。ただただ文章の精緻さで説得してくる。
タイムリミットは二時間。誰が戦略し、計略し、策略し、知略し、攻略する。
──その果てに得た三分を糧に、少女は何を為すのでしょうね?
読了。最後の最後まで読み応え満載でした。満足。
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVI ―ワン・サマー・デイ― (電撃文庫)
- 作者: 時雨沢恵一,川原礫,黒星紅白,abec
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/03/10
- メディア: 文庫
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