【感想】友人キャラは大変ですか? 2「友人キャラ(とは)」
ラノベ貴公「タイトル詐欺」
続きを読む【第二部】一郎、魔神と友達になる!?の巻
【~前回までのあらすじ~】
俺の名は小林一郎。“本物の主人公”火乃森龍牙の親友だ。
龍牙の衝撃の事実を知ったことで色々あったものの、それでも俺たちの友情は盤石、まさにベストパートナー、ベストフレンドシップを築いていた。
なのに、何故こんなことに……。
「旦那はいいなぁ。俺も龍牙たんとイチャイチャしたいなぁ」
「どんな魔神だ! お前はラスボスとしての矜恃を持て!」
第一部のラストで、なんの変哲もない友人キャラ(俺)に取り憑いた魔神トウテツ。ラスボス四凶の一人。
こいつがまさか、龍牙のファンになってしまったのだ!!
「何でしたら残りの四凶、俺がやっちまいやしょうか? 使徒たちも殲滅しやしょうか?」
「どんな超展開だ! おかしいだろ第二部!」
しかもこの魔神トウテツ、俺とそっくりの外見をしているのだ。こんなやつに自由に出歩かれたらたまらない。
ラスボスとして、ちゃんと龍牙に倒してもらうしかねえ。そして、俺は友人キャラに回帰するのだ!!
――ベストフレンダー小林がおくる名助演ラブコメ、第二部「魔神と友達!?」編、開幕!
【感想】友人キャラは大変ですか? 1「この展開ね。なるほどなるほ、ど……?」
ラノベ貴公「これはテンプレを目指す物語(テンプレとは言ってない)」
続きを読む出会っちまったぜ、俺の理想の主人公に!
俺の友達、火乃森龍牙。高校に入ってできた、気の置けない親友。
龍牙の第一印象は、「アニメとかに出てくる主人公っぽい奴」だった。そしてその思いは、すぐに確信に変わった。
まず、こいつは過去をほとんど話さない。で、よく授業を抜け出す。帰ってきたかと思えば、唇から血を流してたり、制服のあちこちが破けてたりする。
そして龍牙の周りには常に美少女がいる。学園のアイドル、雪宮汐莉。剣の達人であるクールビューティー、蒼ヶ崎怜。謎の転校生、エルミーラ・マッカートニー。こいつらが龍牙の前に現れると、俺は非常に疲れる。それぞれが龍牙と絡むたび、「お、おいリューガ! どうしてお前が雪宮さんと知り合いなんだよ!」とか、「う、麗しの剣士である蒼ヶ崎さんが、わざわざ教室までリューガに会いに!?」とか、「エ、エ、エルミーラさん! リューガなんかのドコがいいんスかぁ!」とか、必死に騒ぎ立てる羽目になるからだ。
……じゃあ何でやるのかって? それは俺、小林一郎が友人のプロだからだ。
主人公の中の主人公、火乃森龍牙を支える親友キャラこそが、俺の生き様だからだ。
――ベストフレンダー小林が贈る名助演ラブコメ、開幕!