ラノベ寄稿

ラノベやweb小説を斜め45°から批評するブログ

【感想】オーバーロード 3「人が死んで面白いですの極み」

オーバーロード3 鮮血の戦乙女

 

寄港「おしごとたのちー!」

 

絶対服従を誓った守護者・シャルティアがまさかの反逆。アインズが冒険者として、エ・ランテルに潜入する裏で、守護者たちに一体、何が起きていたのか?最強守護者相手に、死霊系統魔法が一切無効化されるアインズの戦略は!?決戦の火蓋が、いま切って落とされる…。瞬きも許されない死闘を刮目せよ。

*ネタバレ有

 

近況報告

お久しぶりです。お久しぶりですね?  寄港です。ラノベ貴公から表記こっちに代えますね?

理由としてははてなで別ブログの脳みそを使ってないブログラノベ紹介してないのにラノベ貴公って名前やだなって思ったからですはい。

 

新卒なのでお仕事というか研修たいへんみたいなことを四月まで言ってたのですが、五月からは割と時間があったりしたのでちょっとVGやらWSやら楽しいぜひゃっはー! って言ってました。ラノベ読んでませんからブログ書けないねーって言ってました。

 

理性「で、君なんのブログやってるんだっけ?」

寄港ラノベ書評ブログでーすwww(アヘ顔ダブルピース)」

 

暇なときにぽちぽち書いていきます……。頻度は本を読み終えたらなのですが、書くことがない系の本だとほんとレビューできないのでまあ不定期ということで……。

 

それよかコラムとかめっちゃ書きたいイキリたい感ある。あとそういえばブログ開設一周年なのでなんかやりたいですね?

 

あらすじ

アインズvsシャルティア回。

上記の本のあらすじが簡潔なので特に記載しません。

 

感想

これは特に言う必要もないと思うんですけど、

 

めっちゃおもしろい。

 

オーバーロードのレビューは初めてですので、どこが面白いのかについては議論していませんが、アニメを見ていらっしゃればストーリーの魅力については分かってもらえるかと。今回は三巻についてその魅力も述べつつオーバーロードのおもしろさを語れればいいなと思います。

 

ストーリーというよりは、心理描写

今巻の話、言ってしまえば「シャルティアが裏切った理由はなんなのか→裏切ったシャルティアをどうするのか→シャルティアとの決戦」と一本筋の通った話であり意外性のようなものはなかったです。

 

元よりオーバーロードはストーリーにパンチがある作品ではないですね。

 

一巻のネタバレをしますと(注意)、

 

一巻では「異世界に転生する→近くの村が襲われている→村を助ける」みたいな。

簡単に言ってしまっているのであれですし、二巻はストーリーも面白い作品だったのですが、オーバーロードの魅力とはストーリーの魅力ではなくストーリーの背景にあるバックボーンの精緻さにあると思います。

 

たとえばシャルティアが裏切った理由について、

 

・待遇に対する不満や、外部の何らかによってより良い条件を提示された

異世界に転移したことによる、アインズの知識にない何かしらの所為

 

実際シャルティアは精神操作を受けていたため後者であることはほぼ確定。ですが、そのときのアインズの考えは以下のようなもの。

 

 もしこれがシャルティア以外にも起こり得ることなのであれば、その対処方法を見出さなくてはならない。待遇面などの不満が原因であれば、他のシモベやNPCたちも同じものを抱いている可能性がある。将来、他の者に起こりえる可能性への、対策を取る必要があるだろう。

 仮に生まれ持った異能などによる完全なる強制だとしたならば、それへの対処方法もだ。

 かつての仲間達が創造したNPCが反逆をしたと〈伝言〉を受けた時は、ギルドマスターとして皆に認めてもらえなかったような気分になり、膝から崩れそうになるほどの衝撃を受けた。しかしもはやそこで終わらせていい問題ではなくなった。

 ギルドマスターとしてではなく、ナザリック地下大墳墓の絶対支配者として、問題を解決しなくてはならない。心砕かれるのはまだまだ早すぎる。仮に──ありえないはずだが──シャルティアが強制されているのであれば、それを救わなければならない。

 部下が困ったときに救えないのに偉そうな顔をする上司など、上に立つ者としては失格だ。

 支配者であるアインズは、配下を守らなくてはならない。

 

――「オーバーロード3 鮮血の戦乙女」より

 

 この心理描写よ。

 

アインズ様の小心者さというか元リーマン感と支配者の思い、アインズ・ウール・ゴウンの一員としての感情がよく伝わる描写でした。

 

アインズ様をメインとした三人称視点ではありますが、他のキャラの掛け合いをみることができるのも面白いですね。三巻で好きだったのはデミウルゴスアルベドのやりとり。ナザリックの頭脳二人の議論に相応しい読み応えのある一幕だったと思います。

どこぞのなろう小説みたく異世界人が無能すぎるとかなくてよかったです。

 

設定が細かすぎません?(褒め言葉)

物書きとしてよくこうもスラスラと出てくるものだなぁと思います。

ひとつはシャルティア戦で用いた武具とスキル、魔法の数々。

ひとつは宝物庫でのアイテムの数々。

あの描写すっげぇです。特に宝物庫のアイテムでアインズ・ウール・ゴウンがどれだけのギルドであったのかを知らしめると共に、宝物庫自体がどれほど豪華絢爛であるのかを物量で物語ってきます。よくあんなに思いつくものだ。

 

見所さんはやっぱアインズ様なんだよなぁ

なんやかんやで最後のアインズ様SUGEEEEE!!!を見たかった! ために溜めての超位魔法!

個人的にはアインズ様が虐殺するのが楽しい作品なので今回のシャルティアとの五部の戦いは物足りなかったものの、それを吹き飛ばす力の応酬で厨二心を擽られました。

 

評価

おススメ度(5段階評価中)★★★★

 

オーバーロードのタイトル総じてであれば絶対☆5です。

やっぱ虐殺してくれないと盛り上がらねえな? といったところですが、戦闘以外は満足なので☆4。

 

しばらくはオバロレビューするかもです。絶対おススメ。是非。

 

オーバーロード3 鮮血の戦乙女

オーバーロード3 鮮血の戦乙女